ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

ルパン三世 Green vs Red 15

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「チカラ」にその人生を翻弄されたふたりの男がいます。
ひとりは片山といい、仕事は刑事。
もうひとりは日下部といい、民間軍事会社ナイトホークス社の社長です。
ふたりはともに長崎の出身で、ひとりはその肉体に「チカラ」の刻印をきざまれ、もうひとりは心に強くその「チカラ」の刻印を刻まれました。
アメリカが示した、その「チカラ」の存在は、このふたりの生涯を翻弄し続けるのです。
地上の複雑なしがらみだらけの現実を、一瞬にして白紙にするチカラ。
ひとりの男はそれを嫌い、憎み、許せない。
もうひとりの男は、チカラこそがすべてだと言うなら、そのチカラこそ手に入れるべきもの、それこそがこの国のため、と思い至ります。
ふたりは、アイスキューブという存在を挟んで対立して行くこととなりますが、その間にはルパン三世と銭形警部というふたりの人間の運命が絡んで来ます。
日下部はローガンの宝を独り占めし、その秘密を継ごうとします。
ローガンの狂気の執着も、そのチカラの存在も。
すべては「継がれて」行くのです。
そして継がれて行くということは普遍の働きでもあります。
ルパンがひとりの存在ではないように、そして引き継がれて行くように、銭形警部もまた、その意志を継ぐ誰かを要することでしょう。
ルパンを追う老練の鬼刑事。
銭形警部とはいつもそういう存在であり、あたらしいルパンが現れれば当然のこととして、それを追う次の銭形警部が伴って来ることにもなるのです。
ルパンがよく銭形警部自身に変装するように、銭形警部の意志を次ぐ誰かが、次ぎの銭形警部として振る舞う日はもう来ているのかもしれません。
継がれるもの、継ぐものという図式がそこにあります。
そしてそれは、どの世界においても同じことなのです。