ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

ルパン三世 Green vs Red 16

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若者たちが「自由で崇高な魂」に憧れたのは「時代」が閉塞したからだったのでしょう。
社会はもう、希望に燃えた夢見る少年たちを必要としていませんでした。
格差社会の広がりは、ヒトから夢を奪います。
何もない、何にもなれない、何を夢見て描いてもカンタンにその芽を摘まれてしまうような、つまらない世の中ができあがりました。
でもそれは正しい世の中。
引き継がれ守られてきた大切な世の中。
その重さが、若者たちを黙らせてしまったのでしょう。
見上げるような思いでコトバを発すれば、それはいつも愚痴になってしまうような、自分たちを小さなものと決めつけてしまうような、そんな時代の中に彼らはいました。
タカシとその仲間たちも同じです。
彼らは皆、自分でない何者かに変わりたかったのです。
世の中が自分を必要としなかろうと、そんなことを笑い飛ばして、爽快に風を切って進むような自由で崇高な振る舞いでもって、塞がってしまった世界に一矢報いたい思いに駆られたのでしょう。
彼らは一様にあるヒーローを模索し、名乗るのです。
その名は、ルパン。
それは自由で崇高な魂の象徴、いつだって「粋でクールな」男の名前でした。