ジージャー・ヤーニン応援ブログ

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ピンゲーオ監督

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ジージャーはこっそり、ピンゲーオ監督のことをドラえもんと呼んでいるそうです(笑)。
その評価は、いろんなおもちゃを持ち出してきて緊張を解いてくれるヒト、みんなのアイデアを歓迎してくれる、なんでも良く聞いてくれる機嫌のよいヒトだからとのこと。
信頼関係が伺われるコトバですね。
ただ私的には、当のピンゲーオ監督自身は、なかなかしたたかな方だと感じています。
ことにこの「チョコレート・ファイター」という映画に関しては、かなり計算してその仕組みを構築しているものと感じられます。
ピンゲーオ監督への評価、つまり過去の作品への批評の最たるものは、とにかく「ストーリーがダメ」というものばかりです。
驚異的なアクションのプロモーション・ビデオとしては満点。
ただ、映画というのはそれだけでは..というのが大半の映画ファンの感想でした。
実際はそれほどにヒドいということもないのです。
ただ、ここらへんが監督のコンプレックスになって行ったであろうことは容易に想像がつきます。
だから映画「チョコレート・ファイター」では、この点がずいぶん思案されています。
ただ、そうすると今度は、映画の内容が濃くなりすぎる。
仏教文化のタイの基本的なものの考え方は、カルマ思想です。
因縁が人生を彩るという物語の仕組みは、その国のひとたちにとってフツーのことだとしても、他国の文化の目からみれば、それはもう「特徴」ということにほかなりません。
だからなのか、完成したこの映画のストーリーの中からは、報復を彷彿とさせる流れが意図的に削除されています。
でも結果として、これで良かったのではないでしょうか。
ストーリーが弱く感じられてしまったとしても、それによってジージャーの魅力が全開の映像が前に出て来たのですから。
そしてこれもまた、4年もの歳月をかけてピンゲーオ監督自身が狙っていたことの成果でした。
ジージャーの成功を信じていたのです。
彼女の中に潜んでいたあらゆる可能性が引き出されたのです。
何気に、良いコンビですね(笑)。