ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

未公開パート 2

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お話のディテールについて、ゼンの幼少期のシーンにはけっこうな描き込みがあるのですが、ここらへはけっこう削除されていたりしますね。
削除されたシーンの中では、ゼンの生い立ちと、物語の軸となるゼンの行動がその実は因果応報の復讐であるということを示唆する伏線がより明瞭に描かれています。
まず、ジンとゼンが実はマサシの庇護のもとに新居を手引きされていたことや、あるいはナンバー8によって足の指を切られたジンたちを、マサシが匿うように指示するシーンなどは大きく削られています。
このあとも、ゼンの幼少期の記憶に残る経験として、オカマのヤクザと肉屋が家に乗り込んで来てジンに一方的に暴行を働くのをゼンが見ている(見られているのに気付いて引き上げていく)というシーンも削られています。
カップ麺を食べようとするとハエが飛んできて、ゼンがそれを怖がり、ジンがそれを払うというシーンや、タイ語なのでよくわかりませんが(笑)ジンとムン、ゼンたちに関しては、戦いの前の日常がもう少し描かれていて、キャラクターが深堀りされていたりします。
ただ、こうした部分が深く描かれれば描かれるほどに、この物語がカルマを描くものだと深く印象づけてしまうのも事実でしょう。
完成形の「チョコレート・ファイター」では、比較的、こうした印象が希薄にしか伝わって来ないのではないかと感じます。
でも、その本質は、けっこう「業」というものをなぞる物語だったりするのですね。