ジージャー・ヤーニン応援ブログ

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ルパン三世 Green vs Red 21

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強行突破を成したタカシとその舎弟分のルパンのふたりを待ち構えていたのは、世界中から駆け付けたルパンたちでした。
「あのさぁ、だからメーワクだって言ってんの!」
「大体、こんなにいらねえんだよ!」
「どんなヤツかと思って会ってみればサ、お前ぜんぜん違うじゃん!」
「つか、お前もな」「お前もな」
ルパンたちは口々に自分こそルパンらしいと競い合います。
けれども競い、張り合い、比較の中でイチバンになりたがる彼らの誰も、結局は立派なルパンのニセモノにたどり着くことしか出来ないのです。
タカシはその様子を横目で見ながら、なんとなく、その「仲間たち」に見きり付けを感じだすのです。
青春の一時期を、自由への憧れからルパンを装うことに興じる。
それは熱病みたいなものなのだろうなあ、と、ふと、虚しさがタカシの脳裏をよぎります。
群れを離れたくなったタカシは小用を催したと、子分となったもうひとりのルパンといっしょに席を外します。
潮時なのかなあ、と、当たり前だけど、自分たちがルパンになれるワケもないのだと、そんなことを感じはじめたタカシがいました。