ジージャー・ヤーニン応援ブログ

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ルパン三世 Green vs Red 13

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ヤスオがたどり着いた「おもしろいこと」。
ルパンが狙うのにふさわしいこと。
自分のすべてである直感力と情報の収拾能力、そして素早い判断力を以て、ヤスオはある「秘密」にたどり着きます。
全身全霊をもちいて、ある匂いをかぎつけたのです。
それは、尋常ならざるセキュリティーに守られた特別な「お宝」の存在でした。
中野光座の映写室への階段を駆け上がる次元。
「まだ来てねえのか、五ェ門」
次元を待つうちに居眠りをしていたヤスオは、またまた不二子の夢をみています。
流れる映画は、「カリオストロの城」。

「どうだ、スゲえだろ、アイスキューブってんだ」「ここまでたどり着くのも大変だったんだぞ」
「ただの氷じゃねえのか」と、次元。
「ダイヤだろうがよ!」
「尋常じゃねえセキュリティーだな」
「こいつがタダのダイヤだとして、このセキュリティーは大げさすぎんだろ」と、ヤスオ。
「どういうコトだ?」
「わっかんねえかなぁ、もんのスゲえダイヤだってことだろがよ!」
「そいつをまた不二子に、ってか?」と、次元。
「オメェもどっかのバカといっしょだな、オレはおりるぜ」

ルパンと次元のやりとりは、いつのどの時代にも同じ様相を呈しています。
ふたりの掛け合いには、いつもなんの駆け引きもないのです。
次元にとってルパンは、退屈な人生をおもしろいものに変えてくれる導き手であってくれることがすべて。
何の取引も約束もありません。
その根底には、言葉にもしない「信頼」という絶対の絆が存在します。
確かめることも、疑う余地もない関係がそこにあります。
ふたりの間にあるもの。
それは「人生」のすべてです。
ヤスオにとってはそれは「自然なこと」「普通のこと」になって行くのです。
なぜなら、その感覚こそが「ルパン」という存在の証明、ルパンであることの条件、ルパンを彩るルパン自身の一部だからです。
次元のいないルパンは、ルパンではないのです。
そしてその最高のバディと挑む、尋常ならざる壁の向こうの謎の「お宝」。
その名は、アイスキューブ。
この存在にたどりついたことによって、ヤスオの運命はさらに深い場所へと向かいはじめるのです。