ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

ルパン三世 Green vs Red 4

イメージ 1

ルパン三世が生まれてからあっというまに、40年という歳月が流れました。
現在の多くのルパン三世ファンにとって、ルパンの存在は自分が生まれる前から既にそこにあったものなのではないかと察します。
そしてほとんどのひとにとってのルパン三世は、テレビの再放送で知って行ったものではなかったかと思うのです。
物語の中の主人公が歳をとらないというパターンは、マンガでもアニメでもよくある話です。
実際、多くのアニメがそうした問題に拘りません。
ただ、時々刻々としたタイムリーな話題を扱うルパンのような物語の中のキャラクターが、40年もの間一切歳をとらずにそのまま、というのは、声優陣の老いをただ反映させてしまうだけのお粗末を引き出してしまうことにもなっているのです。
世代交代という問題は、いつも大きな課題だといえるでしょう。
銭形警部を演じる函館出身の俳優、納谷悟朗さんは、癌により胃のほとんどを摘出していらっしゃいます。
そのため体力が著しく衰えてしまい、ご自身も「銭形は歳をとらないけど僕は年々歳をとっていくので合わせるのが少々辛いですね」と述べられています。
そしてルパンの物語の内容に目を移せば、連綿と続いて来たスペシャル版の存在に、カリオストロの城以降の必然がほんとうにあったのだろうか?という問題が浮かびあがるのではないかと思うのです。
ルパン三世には異なるふたつのタイプのファン層が生まれてしまったと言いましたが、ここにもルパン三世存続の問題に対するジレンマが絡みます。
ファンが見たいルパンとは何なのか?
この答えは、もはや迷走著しく、多数決で解決できることではなくなってしまっているものだと感じるのです。
ある機会に、原作者のモンキーパンチさんがルパンに「敵を後ろから刺す」という演出を施した折り、ディレクター側から「ルパンはそんなキャラではありません」と却下されたというエピソードがあります。
原作者の見解が否定される。
それでは、ルパンとは誰の示唆するところが正解なのでしょう?
それはやはり、いつか誰かが正さねばならない大問題であるということになるのだと思うのです。
そしてこの試みは、当時無名だった宮崎駿監督の手によるある劇場作品によって、徹底的に模索されて行くこととなるのです。