ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

阿部寛さん

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「青い鳥」という映画はご覧になったでしょうか?
特筆されるべき良作です。
この映画で吃音の村内先生を演じる阿部さんは、ハンディキャップを人生のプラスに据えて、うまくしゃべれないからこそ「本気の言葉」を伝えるということを大事にするのだと教えます。
ただ、その教え方はとても自然で、けっして強いるものではないのです。
この映画のテーマは一見「いじめ」という問題にあるように見えて、その実は、ひとのこころの本質に触れる深いテーマを模索するものでした。
「誰かを嫌うこともいじめになるんですか」
劇中、教師のこころない極論に意義を唱える主人公の切ない心情は、強く観客の胸に迫ります。
それは、この映画のキャッチ・コピーのひとつにもあるように、誰もがかつて「14歳」だったからなのでしょうね。
この映画での阿部さんは、「チョコレート・ファイター」の役柄とは逆転し、自らがハンディキャップを持つ身として存在していました。
とても静かな、深い演技を期待され、それを見事にこなしています。
タイでは阿部さん主演のドラマがいくつも既出放映されていたため、「チョコレート・ファイター」への出演では「日本の大物俳優起用」ということで話題になっていました。
そういった話題性に依存するまでもなく、阿部さんは実に広く様々な役柄を演じて来た方ですから、威風堂々の演技でもってこの映画には臨めています。
懐の深さのかいま見えるところです。
チョコレート・ファイター」の映画の進行の中では、阿部さんからのアイデアが随時検討され、物語の完成に大きく貢献されているとうかがっています。
この作品の前後では、阿部さんはヤクザ役がハマリ役といった感がある時期でしたが(笑)、もちろんそれはこの優れた俳優の一側面に過ぎないことでしょう。
今後の活躍におおいに期待します。