ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

ジージャーの演技力

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ネット上では一部に、ジージャー・ヤーニンへのネガな演技力評価を見受けます。
個人的には、これはとても残念な扱いだと言いたいのです。
好きな女優を擁護してのことではありません。
日本でこの映画を見たひとたちのどれほどが、自閉症者というものを知り得ていて、そのうえでの彼女の評価が成せているのかどうか、という点を問いたいのです。
自閉症者を見たことがありますか?
自閉症という障害をほんとうにご存じでしょうか?
私は、ジージャーの自閉症を観察し模倣する演技力に、類まれな素晴らしいものを感じています。
その視線やしぐさや間のとり方が、実に自閉症のそれに完璧に近いということをご存じだったでしょうか?
評価のなかでもっともひどいものは、アクションは良いがセリフもない精神薄弱児の適当な役で女優としてはどうか、といった類のものです。
ほんとうにそうでしょうか?
実はジージャーは、この映画のために約半年も「自閉症」という障害について学び、実際に3日間、施設に寝泊まりして自閉症児たちと生活しているのです。
1日目、彼女はいくつものパターンの障害のあり方、つまり、歩き方や視線の送り方などの自閉症の一般的な特徴をしっかりと観察し、2日目以降はひとりの子を選んで、その子の動作や反応、しぐさや話し方のひとつひとつをすべて真似してみたとのことです。
3日目にはすっかりうちとけ、彼らや彼女たちにテコンドーの型を見せたりしたのですが、驚いたことに彼らは、ジージャーの動きをいとも簡単に模倣して見せたのだそうです。
ジージャーいわく「筋肉が追従してはいないので十分な動きではないにしても、普通なら学ぶのに1週間もかかる型を、ほんの一瞬みただけでやってのける事実を目の当たりにして驚きました。彼らは天才ですね」とのこと。
映画のシーンの中のいくつもの細かな場面で、ジージャーのこの経験が見事に活かされているのですが、こういう視点を、批判される方たちが持ち得ていたとは思えないのです。
自閉症児の親である私からみれば、これはほんとうにすごいこと。
感心してしまう演技力なのですが。