ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

リメイクのシナリオ 2

イメージ 1

ヤクザの世界ひとつにしても、タイ版よりは緻密な設定をもってくることが可能ですね。
しがらみが、その物語りを色濃くすることでしょう。
で、理不尽によって押さえつけられる登場人物たちの、「しかたない」「しょうがない」が、ゼンによって浄化されていくわけです。
こうしたカタルシスを伴えば、観客は共感を深くするのですが、日本を舞台にすることでこの効果はオリジナルの何倍にも膨らんでくれることでしょう。
省みて、この国で生きていくことの理不尽さは、障害者の側になってみるとほんとうによく見えてくるものですしね。
一例ですが、ウチの自閉症の子は、働きに出て毎月3000円の収入を得ています。
でも、その作業所にいくための交通費、食費には、毎月10000円以上がかかっています。
もちろん、こういう生活に将来はありません。
これが障害者の、自閉症者の現実です。
生きていけないのです。
そういう国で、そういう理不尽を描きながら、共感を促す手法は、カタルシスを描く結末に向けてはとても効果的だと思います。
オリジナルの「チョコレート・ファイター」が公開されたときのわたしの第一の感想は、ジージャーの自閉症の演技の秀逸さにありました。
そういうことをひとつの糧として描くことも、まちがいなく、この映画の意義のひとつだと、わたし、勝手におもってます。
で、その観点を深めて、そこからの浄化をなぞるということだけでも、実はこのリメイク、かなり成功の可能性が高いんですよね。