ジージャー・ヤーニン応援ブログ

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レジェンド・オブ・フィスト

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ドニー・イェンさんの「レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳」をみました。
ブルース・リーへのオマージュたっぷりの同作ですが、残念ながらドニー・イェンさんの演技、十分に素晴らしいのですがリーのようなカリスマを帯びるに至らないのですね。
そもそも「イップマン」からはじまって、リーとの縁の深いドニーさんです。
本作においても、グリーン・ホーネットや、怒りの鉄拳のみならず「燃えよドラゴン」までをも彷彿とさせる演出満載で楽しいのです。
あいかわらず「悪い悪い日本人」をやっつける矜恃と義憤の中国人という図式は健在で、観る側の立ち位置が試されます。
ともあれ、この作品からわたし、大きくふたつのことを感じた次第なのですが、ひとつはまず、俳優の「カリスマ性」とは何か、という問題でした。
これはつまり、しかるべく「望まれる以上」の資質をもった顕在的な俳優が、ある適切な時節に世の中に押されて顕現化したときに称されるものだと感じました。
努力で得られるものではありません。
これだけのビッグチャンスを得てもなお、ドニー・イェンではブルース・リーを継げないというのがその証明でしょう。
そしてもうひとつは、このままでは「リーの遺産」は無下に食いつぶされてしまうのではないか、という危惧でした。
映画界において、アクションというカテゴリーにおける絶対の金字塔は「燃えよドラゴン」だと思っていますが、それ以上にブルース・リーが生涯をかけて示した格闘映画というジャンルへの貢献は実に多大なものです。
リーへのオマージュは、コンセプトとして様々なひとたちの中にもあるものだとおもうのですが、しかるべき俳優がその時節を鑑みて成さないのなら、それはただの「無駄遣い」ではないでしょうか。
それにしてもこの作品、わたしにはとても大きなあるヒントをあたえてくる一作として十分におもしろかったのです。
それは例によって、ジージャーの次回作についての勝手な妄想の手伝いのお話しなのですが、次回、そのお話しをちょっとひろげてみようかと思っています。