ジージャー・ヤーニン応援ブログ

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ルパン三世 Green vs Red 54

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けっこうな時間を掛けての解説が終了です。
不十分ではありますが、出来るだけ時系列を整理して並べたつもりです。
本作のガイドとなれば幸いです。
おつきあいくださったみなさん、ありがとうございました。

007がそうであるように、ヒーローにも跳んだりはねたりが似合わなくなる年齢の限界というのがありますね。
そう考えると、ルパンにしても20代から30代の次期と、30代から40代に至る2つの季節に、活躍するその姿を分けて考えることが出来ると思うのです。
20代から30代。
この年齢粋は、「活動や行為が生きる答え」である季節です。
欲望やおのれの衝動に忠実に生きようとする「足掻き」の姿。
それがルパン三世のカッコよさのひとつの究極でした。
そしてその後の、40代までの年齢の時期のルパン。
それは、「意志や信念が生きることの答え」だと知った季節の中にあるルパンということです。
物語りで言えばTVの1stシリーズの、冒険の中にあるルパン三世は、まさに若さの中にいたルパンでした。
そして「カリオストロの城」に見るルパン三世は、自らの意志が行為の原因となる、オトナのルパンということになるのでしょう。
チャレンジャーとしてのルパンと、おじさんのルパン。
でも、そのポリシーは同じ。
年齢を重ねて行ったことの結論としての人生。
でもそれは成長というのとは、ちょっと違うのかもしれませんね。
いずれにせよ、ルパンに憧れ、ルパン三世に成った若者のお話の解説は終わりです。

ふと、ルパン三世って何なんだろうと思うことがあります。
答えはありません。
ただ誰の中にも、ルパン三世に憧れる思いの欠片は潜んでいるものなのではないでしょうか。
地下鉄のホームに続くヒトゴミに押されて、携帯電話の着信を煩わしく思いながら、世の中や家族や人の目を気にして素直に笑うことも出来ない生活の中。
生活に感謝し、モノゴトを大切に考えることを美しく思うこと。
そんな思いの中にほんとうの「生きる意味」があると信じてみても、ときには、自分の責任で自分の自由を覚悟して、何者にも縛られない自由とリスクに向き合う、そんな崇高な魂に憧れる時が、正直、自分の中にも、あなたの中にも、あると思うのです。