ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

花のあと

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藤沢周平さんの原作映画に、一青窈さんが関わって3作目となる「花のあと」。
一青さんが歌う主題歌もまた同タイトルなのですが、とてもよい歌です。
このひとつ前の「冬めく」が、なんだかこころのどこにも落ち着かない歌だったので、そういう路線でこれからは行くのかなぁと思ってたところに、なんというか「正統な(笑)」一青窈ソングだったので、とにかく安心したというのが本音です。
それぞれの歌は、コンセプトの違いがあることはよくわかっているのですが、まあそれ以上に自分の好みの問題があるのでしょう。
どれも魅力的な歌であることには変わりはないのですが、気がつくと、好きなメロディーだなとおもうものが武部ソングだったりするので、なにかそこらへんにナゾがあるのかもしれませんね(笑)。
ともあれ、この歌も藤沢周平映画にとってもよくあってるのです。
このひとつ前の作品で、「山桜」という映画の主題歌、「栞(しおり)」も素晴らしい歌でした。
わたしは何故か、この歌を聞くと台湾の九分を思い出します。
基隆からタクシーや観光バスをつかわないで、地元のヒトのように普通に九分までバスで向かったのですが、その間に目に入ってくる景色が思い出されるのです。
そこには別に、特別な何もありません。
ただ、積み重ねられてきた「生活」とひとびとの営む「生きる」ということのたおやかさが垣間見えるだけですが、なんだかそれがウレシかったのです。
「山桜」という映画は、特別な区切りを描く作品ではなく、ただ、主人公の感じるこころの流れを描くだけというところが素晴らしいとおもいました。
田中麗奈さんが演じる主人公が、「自分の場所」への気付きを得てぼろぼろと涙を流すラストには、いまどきの物語りが求めるような特別な演出など何もないのですが、素直に感動してしまうのです。
そこに、一青窈さんの「栞」が被るのですね。
ケイタイの着信とか気にしないで、ひとりでゆっくり見てほしい映画なのですが..