ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

10年を目指す物語

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わたしはたぶん、よく映画をみるほうだとおもいます。
移動時間とかも工夫して映画をみたりしているので、平均しても1日に一本以上の映画をみていますから、単純に考えても1年で360本以上の映画をみている計算になります。
実際にはドラマやラジオや音楽も愉しんだりしているので、映画だけにそうした時間を費やしているわけではないのですが、印象に残るのはやはり「映画」の場合が多いというのも事実でしょう。
映画もまた「季節商品」です。
折々、季節と映画作品がつながったりするもので、たとえば12月ならばクリスマスや冬を舞台とした作品が浮かんでくるわけですね。
したたかなところでは、踊る大捜査線のスピンアウトである「交渉人 真下正義」が、狙いすぎに「年末」を意識して、毎年その季節ごとでの「お呼び」を期待しているようでちょっといやらしいですね。
なんというか、山下達郎さんのあの曲のように定番化を狙ったのでしょうけど、ちょっとあざとすぎます。
そんな中、冬を意識して自然に浮かんでくるのは、今年は「涼宮ハルヒの消失」です。
クリスマスを描く、秀逸な1作として推します。
シリーズを知らない方たちにとってどのように見えるのかは、いまとなってはわたしには想像がつかないのですが、そうした点を引いてなお、大作であり名作ではないかなあと思うのです。
年が明ければ、涼宮ハルヒシリーズはいよいよ9年目に突入することとなります。
ひとつの作品を眺め続けるファンからすれば、高校生活の3年間を描くこの作品の3倍の時間を費やすつきあいになるのですから、これはもうたいへんなことだと思うのです。
この作品への関わりのスタート時が仮に中学生だった人ですら、ここにいたっては成人を迎えているわけですし、高校のころに出会った人であればもはや立派な社会人です。
そんな人たちにとって、涼宮ハルヒの存在はいま、どのように映るのでしょうね。
おもしろいことだと思います。
物語はアニメ作品側も含めて、まだまだ広がり続ける用意に満ちています。
10年という歳月を費やし、読む者のこころの中に同居し続けるキョンたちの存在の影響は、それがフィクションの世界のことであれもはや揺るぎないことであるようにも思うのです。
作者が生み出した世界の中の架空の人物たちの活躍のお話ではあるのですが、物語というものはまた、世界やあらゆる人々のこころの鏡でもあるのでしょう。
優れた作品ほどそうしたものなのだとも思います。
もはや、読者はその世界の住人だということなのです。
あなたには、そうした「作品」がどのくらいありますか?