ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん

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大政 絢さん主演の映画「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」。
北海道滝川出身の大政さんですが、この役を手に入れたことの意義は、後々とても大きなものになって行くように思えます。
小説の方の「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」はともかくキョーレツなお話なのですが、大政さんの演技はマユのイメージをよく顕せていました。
このお話、かいつまんで言うと、8年前の誘拐事件に巻き込まれたことでおかしくなって行くひとびとのお話ということなのですが、とにかく過激なお話です。
映画の方は、ハナから映倫と打ち合わせながら起こしていったとのことで、かろうじて猟奇的な描写は避けているものの、本筋をなぞれば、やはり胸の痛いお話であることにはかわりありません。
小説も映画も、おそらくはまだ見ていない方のほうが多いことでしょうから、ここではあまり内容については語りませんが、こういう問題をいつか、自分のこととして想像してみて欲しいなあ、ともおもうのです。
たとえば報道という括りに載せられてしまうと、事件というものはすべて報じられている間の、しかも報じる人間の表現によって始終してしまうものです。
でも現実の人間の人生において、何かがそれほど都合よくピリオドを打てるということは、むしろ稀なのではないかともおもうのです。
世の中は、あまりにもモノゴトを簡単に扱い、安易に考えすぎているように、わたしは感じているのですけれども..
さて、この映画、主題歌は柴咲コウさんの「サヨナラブ」という曲なのですが、例によってコウさん自身の作詩の唄です。
よく歌詞を読んでみて欲しいのですが、これもまた、タイヘンな詩ですね。
まったく感心してしまうのです。
この映画での大政さんの役所は、10年前ならおそらくコウさんが演じていたのではないかと思わせました。
すぐれた骨子を持つ映画作品で、自己の演技を満開に表現しうる機会を与えられるということ。
それは俳優にとって至福の時かとも察します。
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」は、いまジージャーが関与している一連のアクション映画からはほど遠いものですが、深い演技を要求される映画でした。
いわば「こころの葛藤」というアクションです。
こういう機会が、われらのジージャーにも早く訪れることを大いに期待します。
時はどんどん過ぎて行ってしまうのですから。