ジージャー・ヤーニン応援ブログ

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今日から俺は!!

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アニメ、映画 、ビデオドラマから、ながらく間があいたテレビドラマ化の「今日から俺は!!」ですが、そもそものピックアップがおもしろい本作。
このマンガ、そのころヒットしていたヤンキー漫画のカテゴリーとはいえ、異例な少年サンデー掲載のものだったのですが、その群を抜いたギャグセンスと、どんどん練られて行くキャラクターのおもしろさで長期連載をなした作品です。
このながで培われていく、西森氏による、千葉、ヤンキーという世界観は白眉。
氏の表現力、具体的にはコマの構成による訴求センス、セリフ回し、物語の組み立ての妙、これらはあまたいる漫画家の才の及ぶところではなく、実に「圧倒的なおもしろさ」を享受してくれたものです。
ここで培われた、キャラクターをぞんぶんに回していくという上手さは、のちの「天使の小生意気」で最大のものになるのですが、ただ、そのおもしろさの故に転化されたアニメ版では、見事にその「間」のとりかたの上手さが殺されていて驚かされたものです。
これ、大ヒット作となった高橋先生のアニメ版「うる星やつら」についても、当時、同じ感覚をもったものでしたが、アニメ版では、そもそもの世界観の新鮮さ、黎明期であったが故のキャラクターのパワーにもっていかれて、誰にも論じられることのないまま、今日にいたっている案件でしょう。
沈黙が語る空気感や、「間」の妙味というのが描けない。
アニメ「元祖天才バカボン」以降のギャグ、わたしはやっぱり笑えないしノレませんね。
いや、アニメでそんな「間」を伝えるなんてムリだよ、というのはウソで、事実最初の「天才バカボン」は、いまみても驚くほど新鮮で「間」を演出されたおもしろさを感じさせる作品です。
これ、最初の「ルパン三世」とそれ以降の「ルパン三世」にも言えることですね。おもしろくないものは、どんなにポップ風に描かれようともノレない、おもしろくない、のです。
西森氏の、この「間」の完成形は、「道士郎でござる」ですが、この作品、なんとなく打ち切りだった感を受けるのですが、未消化の伏線とか、実に惜しい、しかし十分に傑作の一作です。
そういう西森氏の世界観に影響を受けたひとたちが、こうしてタイムカプセルの開封のように、優れたコンテンツを再現しようとする「いま」という時代の反応、わたしは見逃しません。
でも一方で、その再現する能力が熟しない乱暴なだけのものであれば、それはそういう評価しか施さないわたしでもあります。
今日から俺は!!」、これについては、今井をどう描けるか、これにつきるでしょう(笑)。
ともあれ、誰かの熱を感じる、このリバイバルという波。
ココロを、キモチの動きを残そう、伝えよう、感激を共有していきたい、という熱が伝わってきて嫌いになれません。
かえりみて、「宇宙戦艦ヤマト2022」シリーズにしても、あまたのリバイバルのシリーズにしても、同じムーブメントということなのでしょうね。
まずぱお手並み拝見。