ジージャー・ヤーニン応援ブログ

いいえ、女優ジージャー・ヤーニンを応援するブログですとも。

レナード・ニモイ氏逝去

イメージ 1

米国の長寿コンテンツ「スタートレック」シリーズ。
日本ではテレビドラマ「宇宙大作戦(宇宙パトロール)」として放映され、再放送ごとに人気を重ねて行った番組ですが、それは海外でも同じことでした。
日本では1969年の放送が最初となったため、すでにこの時期に人気を博していた英国ITCの一連のSFテレビドラマシリーズと比べられることとなります。
その代表が、サンダーバードです。
サンダーバードキャプテンスカーレットは、圧倒的な特撮で子供たちを魅了していきます。
それにくらべれば、宇宙大作戦の出来は驚くほどお粗末でした。
しかし人情もののドラマを描き続けた「宇宙大作戦」は、妙に合理的なドラマ展開をしたがるITC作品とは、再放送の度に人気の差をつけていくのです。
結果、10年もするとその人気はもう圧倒的な格差となって行きました。
ITC作品にドラマが無いなどとはいいません。
それどころか、「謎の円盤UFO」のような、奥深いドラマを描く傑作すらあるのです。
しかし、暗い。
アメリカ作品の「宇宙大作戦」にくらべれば、そのドラマの出来はどこか、冷たく暗いものばかりなのですが、ここに差が生れたのでしょう。
コンセプトが骨太で、緻密このうえないミニチュアワークを駆使し、圧倒的な特撮の仕上がりを誇る「サンダーバード」でしたが、進行されるその素晴らしい「ドラマの内容」をもってしては、視聴者の心情に訴える感動を呼び起こすことはなかったのです。
サンダーバードの素晴らしさは、「世界観の見事さ」に由来しました。
それにくらべたとき、宇宙大作戦の素晴らしさは、文字通り「ドラマ」のおもしろさにあったのです。
そしてその「おもしろさ」とは、制作者ジーン・ロッデンベリーの掲げたヒューマニズムと、理想の未来に進もうという不屈の精神の反映にあったのだと思います。
ここらへんが、ジェリー・アンダーソンとは根本的に違っていたのではないでしょうか。
ジェリーは、大作のSF映画がヒットすることを妬んで「金さえあればあれをいくらでも越える作品がつくれるんだ」と言っていました。
わたしには、それはムリだったのではないかなあと思うのですが。
この2者の各代表作は後々も競いあうことになります。
ちなみに、今年は、サンダーバードの新作が登場しますが、正直、わたしはその「ドラマ」には何も期待していません。
それにくらべれば、次回作も製作されるであろう「スタートレック」にはおおいに期待するのです。
その、最新のスタートレックに唯一出演している、オリジナル「宇宙大作戦」からの出演者が、ミスタースポック役のレナード・ニモイ氏です。
オリジナルからこれほどの年月を経てなお、同一の役柄を賄うということがどれほどに難しいことか、その潔さに感服するのです。
事実上、ニモイ氏は、その生涯においてミスタースポック役を背負って生きたということになるでしょう。
若かったころは、この役柄のあまりに大きな影響から、役柄と人格を同一視するのをやめてくれという本まで書いたニモイ氏でした。
しかし、現実にはその生涯を、スポックを演じて閉じたということになるのです。
彼の最後のメッセージ「長寿と繁栄を」は、スタートレックの劇中で用いられるバルカン人の挨拶の言葉でした。
ドクターマッコイが、チャーリー(スコット)が亡くなり、そしてスポックが逝きました。
わたしにしてみると、自分の人生のほとんどが彼らとの道行きであったような錯覚のなかにあり、どうにも感慨深い思いに耽ってしまうのです。
ご冥福をお祈りするばかりです。