手品先輩
ヤングマガジン連載、アズさんの「手品先輩」が最終回でした。
アニメも含め、とても楽しませてもらえた作品でした。いまも頭の中で主題歌が繰り返されてます。
機会があれば、主人公たちのその後のお話も拝見できれば、と願うばかりです。
この作品、いたずらにキャラクターを広げていかなかったことや、はやりの執拗なまでにゆがめた心情の強調描写といった、このごろ扱われがちな物語りのくどさを回避していた、良作だったと感じています。
おもしろい作品、世の中にはたくさんありますが、そのおもしろさを裏付けるあくの強さがキツくて、楽しむ、にはならないキモチにさせてしまう作品のほうが、現実には多いのではないでしょうか。
そうした現状の中で、この「手品先輩」や、ヒロユキさんの「アホガール」は実に秀逸で、読み手のこころに土足ではいってくるような乱暴さ(いや、よしこは、、、)を持ち合わせない暖かさを感じられるうれしい作品です。
青年誌でこうした作品を続ける、ということ、実際には至難のことであったろうなあ、と察します。
その意味も含め、お疲れ様でした、楽しい作品をありがとうございます、とお伝えしたいです。
優れたコンテンツとひとくちに言いますが、その優れる在り方もまた、いまやいろんな側面を備え、実に多様な様相を呈しはじめてきています。
個人的な感想としてではなく、ひとつの如実な現実問題として、わが国の発信する優れたクリエーターたちの優れた作品群、もはや文句なく世界最高峰のレベルにあるといえるでしょう。
その内側にあって、さらに細分的多様化が進行しているということ。
ジージャーと、ジージャーをとりまく人々にも是非、この事実をもういちど踏まえたうえで、彼女を主人公としたおもしろく優れた映像作品への着手、鑑みて欲しいと思うのです。
敢えて言わせてもらうなら、ここからのジージャーが携わるべきは、短絡的な爽快さのみを持つ騒音的な作品ではなく、物語におもしろさを備える、楽しい作品であってほしいです。
楽しさ、おもしろさを備えるには、このマンガがそうであるように、ジージャーの作品、別に鳴り物入りの大作でなくても、こころに届くのなら、それでいいとおもうのですが、、、、