ジージャー・ヤーニン応援ブログ

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宮本から君へ 1

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「宮本から君へ」の物語の中でこころを奪われるもの、いくつもあるのですが、何度も何度も読み直すうちに顕在化してきたのは「マルキタ」の存在でした。

社員の人格を、定量定数化してはかり判断の軸をかざす。会社の経営にあたって人事とはそうなくてはならないものですし、それをどうのこうの、とは思いません。

思わないよう、調練してきた自分だからこそ、この物語の中のこの会社のあり方に違和感を超え、深甚深いものが生じるのでしょうね。

わたしのはなしで恐縮ですが、宮本と比べるとまだ、わたしのほうがトラブルというか運命に翻弄されるリアルの点で上で、物語を超えてます。

それでも、この物語に、圧倒的にこころを打たれます。

宮本の物語を、暑苦しいとか昭和的でリアリティに欠くとか、所詮、漫画だとかいうのは、もちろん、それぞれの勝手です。でもそれってほんとは、自分の人生の露払いに、いちいち感想もっててもめんどうくさい、というこころの反応の置き換えなのではないでしょうかね。

生まれ出たこと、生きていくこと、出会うこと、別れることのそれぞれを、あんまりよく考えたことがない、というだけのことではないのでしょうか。